カテゴリ:日帰り温泉( 10 )

永源寺温泉

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紅葉で有名な永源寺。五年ほど前に訪れて、その美しさが忘れられず、今年もと思ってきたのだが、残念ながらさすがに十二月では、とお寺の人に言われてしまいました。でも、そこは古刹。寂れた冬日のなかで、いかにも禅寺らしい風格を見せていたのが好ましかった。門前の茶店の味噌田楽もことのほか美味で、まずは満足。

実は、去年すぐ近くに温泉が出たことをネットで知った。その名も永源寺温泉「八風の湯」。なんでも、永源寺のすぐ近くだという。これは行ってみなくては、というので今回の日帰り温泉はここに決めた。新名神、名神と乗り継いで八日市で下り、あとは421号線をひた走ること、二十分ほど。

先に食事でもと、勇んで入ったのだが、フロントで入館料を払わないと食事もできない仕組みになっている。食事だけして、温泉は後ということにはできないらしい。そうするともう一度入館料がいるというのでは致し方ない、先に永源寺への参拝をすませ、その後に来ることにした。

国内屈指という葦拭き屋根の方丈に上がって、眼下に広がる近江の野の景色を堪能し、温泉に戻った。まずは腹ごしらえ。愛知川の河原を見下ろす食堂に入った。妻はヘルシー御膳。当方は田舎御膳。妻の方は、限定二十食というのに、ちゃんとあって、当方が注文した田舎御膳は売り切れという。どちらも岩魚がついているのだが、妻の方は、塩焼き、こちらは刺身と煮つけである。刺身が人気なのだろうか。仕方がないので、蕎麦のつく、もみじ御膳にした。

料理が来た。もみじ御膳には、天麩羅と岩魚の箱寿司がつき、蕎麦は温かいのと冷たいのが選べる。天麩羅を塩で食べるのが当世風らしいが、蕎麦つゆに浸して食べるのが好きなので、ざるにしてもらった。妻の方は、岩魚の塩焼きに刺身蒟蒻。それに雑穀飯に山芋のとろろと味噌汁がつく。食後にはグレープフルーツもついていた。

妻が言うには今まで食べた岩魚の塩焼きのなかでいちばん美味いそうだ。蕎麦は永源寺蕎麦、蒟蒻は永源寺蒟蒻と、なんでも永源寺の名を冠するのが愛きょうだが、蕎麦も蒟蒻もこのあたりの名物らしく、たしかに美味い。地酒を熱燗で一本つけてもらって、岩魚をさかなにちびりちびりとやるのはたまらない。大きなガラス窓越しに見える晩秋の景色も、色を添えて、なんとも贅沢な午餐であった。

さて、温泉だが、低張性の単純アルカリ泉で、地下1750メートルから湧き出している。源泉百パーセントだが、かけ流しではない。ということは循環させているのだろうが、ちゃんとそううたっているところはいさぎよい。内湯には薬草の湯とただの温泉の二種類。サウナに塩サウナ、露天風呂と一応揃っている。岩盤浴も予約制だが用意されている。

一押しは、愛知川の河原が一望の露天風呂である。男湯には、垣根などなく、湯舟の向こうがそのまま見える。枯れ薄が広がる河原の向こうには道路も走っているが、遠いので、のぞかれる心配はいらない。男湯と女湯は日によって入れ替わる仕組みなので、目隠し用か、すだれが巻き上げられていた。天気予報は晴れのち曇りだったが、たしかに雲は多いもののところどころに青空も見える、まずは上天気。ちぎれ雲の浮かぶのをぼんやりながめながら、暑くなったら湯の外に出、かけ湯をしながら、寒くなったらまた首まで浸かるという露天三昧。櫟の葉の舞い落ちる野趣溢れる温泉を愉しんだことであった。

入館料は平日1300円。土日祝日は1500円と、少々高いが、タオル、バスタオルはもちろん、作務衣風の浴衣もついている。風呂上がりに、そのスタイルでくつろげるスペースもたくさん用意されていて、マンガの読める部屋もあれば、リクライニングシートに液晶テレビがついたファーストクラスみたいな休憩室もある。温泉より、休憩室の方が人が多かったような気がするほど、充実した設備であった。駐車場には滋賀県ナンバーが多かったから、近くの人の癒しの場になっているのだろうが、高速は、しばらく土日千円でいくらしいから、遠慮は要らない、近県からの日帰り温泉として充分使える施設である。特に料理とロケーションはお薦め。是非一度お試しあれ。
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by abraxasm | 2009-12-06 22:50 | 日帰り温泉

片岡温泉

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湯の山にある片岡温泉が地元の人に人気だと聞いたので行ってみることにした。
しかし、湯の山温泉といえば有名な温泉地である。
古くから御在所岳の山麓に多くの旅館ホテル群が林立している。
何故また、山の下にある線路沿いの温泉が人気なのだろうか。
なんでも、源泉かけ流しの上、バスクリンを入れたような色をした湯だという。

高速道路を四日市インターで下りたら、湯の山温泉方面にまっすぐ走る。
ロープウェイ乗り場と温泉街に向かうY字路手前の信号を左に折れるとすぐのところにある。
近鉄線の線路越しに大きな字で片岡温泉と見えるから初めてでも迷うこともない。
地元の人に人気と聞いたが、駐車場には他府県ナンバーの車がぎっしりと並んでいた。

入浴料は600円。休日料金という名目で高くしていないところは良心的である。年中無休。
浴場の造りはシンプルそのものだ。40㎡の広さを持つ大浴場と、打たせ湯、露天風呂だけ。
少し大きめの銭湯だと思えばいい。しかし、湯はちょっとちがう。
青みがかった湯が滾々と湧き出ている。ほとんど無臭。泉質はアルカリ性の所謂美人の湯。

いちばんの特徴は、加温、加水、循環なしの百パーセント源泉かけ流しという点だ。
源泉かけ流しを謳いながら、小さな浴槽だけだったり、加温していたりというところは多い。
日帰り温泉だからあきらめていたが、600円で本物の源泉かけ流しというのはえらい。
パンフレットに堂々と書いているのだから嘘はなかろう。

露天風呂の垣根越しに電車のパンタグラフが通りすぎるのも一興である。
あと、特筆すべきは休養施設の充実である。ゆっくり眠れる仮眠室まであるのは驚いた。
最後に、愛犬家には犬も入れる温泉が人間用とは別に用意されている。ドッグカフェもある。
もちろん宿泊も可能で、食事もできる。人気の出るのも分かる気がする。
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by abraxasm | 2009-10-13 08:54 | 日帰り温泉

信楽温泉

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MIHOミュージアムで開催中の「若沖ワンダーランド」を見に行った帰りに立ち寄った。
前々から知ってはいたのだが、信楽温泉「多羅尾の湯」は、ゴルフ場内にある。
ゴルフもしないのに入っていくのもなんだかためらわれて行きそびれていた。
ところが、この前行った「やぶっちゃの湯」で、妻が話し相手をしていたおばさん達が、
「信楽温泉もいいのよねえ。」
と、話していたことを聞いて、いつかは行かねばなるまいと心に決めていたのだった。

信楽市街を抜け、少し山道にはいると、あとはほぼ一本道である。看板に従ってすすむうち、
ゴルフ場の入り口にたどり着いた。いかにもカントリークラブといった洒落た道が続いている。
施設内は広く、温泉はゴルフ場とは別棟になっていた。これなら気後れせずに来れる。
信楽のトレードマークのタヌキが入り口で出迎えてくれる。

入湯料は平日千円、休日は千五百円と、少し高めだが、タオル付きである。
バスタオルは無料で借りられる。思いついたら手ぶらでいけるのがありがたい。
食事と入浴セット料金が設定されていた。土日祝日は2800円(平日2400円)。
ホテルレストランのランチで和洋二種類から選べる。その方がお値打ちかもしれない。
あいにくこの日は、美術館内のレストランですませてきたので、規定料金を支払って入った。

ゴルフ場内のホテルに併設されているので、いかにもリゾートホテル風の洒落た造りである。
サンルーム風のガラス天井の下にある内湯の窓はいっぱいに開かれ外の露天が見渡せる。
段差をつけた露天風呂の向こうには、水をたたえた池が広がっている。
階段の上には檜の露天風呂もあり、開放感に溢れている。

泉質は低張性の単純泉。1500メートルの地下から41度のお湯が湧き出ているという。
ほぼ無臭で、初めは気づかないが、しばらくはいっていると肌がつるつるしてくるのが分かる。
昼過ぎの時間帯で、男湯はすいていた。どの浴槽もひとりじめのようなものだ。
サウナの中も一人だった。水風呂に浸かった後、階段を下りて、下の露天風呂に入った。

岩風呂風で下には鉄平石が敷かれている。お湯に浸かると、目の前に池の水面が広がる。
池の向こうは木立になっていて、その上には秋晴れの空にちぎれ雲が浮かんでいる。
立木の梢が枝を伸ばし、額縁状に風景を切り取る効果が素晴らしい。
初秋の風が池をわたってくる。火照った体になんとも心地よい。極楽である。

ゴルフ焼けをした働き盛りの男たちが多いのが、いつもの日帰り温泉との大きなちがい。
いつもは大半が老人ばかりだ。声は大きくて元気だが、体の衰えばかりは隠しようもない。
自分の遠くない未来を予言されているようで、意気阻喪してしまうのである。

帰りは、少し走ると三重県に入った。峠越えのような道で眼下に伊賀が一望の絶景である。
なるほどコペン乗りがこの温泉をよく利用するはずだ。ハンドルを操る面白さがある。
名阪国道のガード下をくぐってさるびの温泉経由で下道を走って帰ってきた。
この程度のドライブだと疲れは感じない。料金は割高だが、リッチなテイストがある。
この次は、レストランの料理とセットのプランで来てみよう、と思った。
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by abraxasm | 2009-09-13 18:28 | 日帰り温泉

湯の峰温泉

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久しぶりの夏空にどこかへ出かけたくなった。盆帰りの帰省客で車の混雑が予想される。
そういうときは、迷わず南に下ることにしている。川湯も渡瀬も行ったことがあるが、
湯の峰はまだだ。下道を走っていくことにした。150キロほどの道のりである。
高速が開通していれば、あっという間だが、途中まででは有難味が少ない。
42号線で大台経由紀伊長島に出る。そこから尾鷲、熊野へ。
七里御浜の手前にある立石南の信号で紀和町へ通じる311号に乗り換えるルート。

昼前に紀伊長島に到着。少し早いが、あぶり真鯛丼で昼食。妻は海鮮ちらし。
このルートでは、ここがいちばんのお気に入り、まず外すことはない。
国道沿いにはなぜかラーメン屋が多いが、入ってみたくなるような店は少ない。
魚の旨そうな土地なのだから、もっとその手の店がふえてもいいと思うのだが。

311号はいつものようにほとんどだれも通らない。気持ちよくステアリングを握る。
湯の口との分かれ道で橋を渡り細い道に。しばらく山道が続くが、やがて311号に戻る。
川湯、渡瀬への道を教える標示を過ぎると、湯の峰はすぐだ。
あっけなく着いた。広い駐車場があり、車はそこに停めて歩く。

小さな川が上の方から流れていて、その両岸に旅館が建ち並ぶ温泉街の風景である。
日盛りの真夏の午後のせいか、人通りはまるでなく閑散としている。
橋の向こうに大きな木と石碑が見える。寺らしき屋根も見えるので、そちらに向かう。
橋の下に温泉が湧き出るのだろう周りに柵をした湯筒が見える。
有名なつぼ湯はその向こうにあった。小栗判官蘇生の地と書いた幟が立っている。

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写真では、つぼ湯がもっとよく見えていたが、今は、すっかり囲われていて中が見えない。
石段を下り、戸を開けてのぞき込んだ。小さな、本当にひとり入るのがやっとのお湯がある。
手を突っ込むとかなり熱い。周りを板で囲まれて暗くて狭い。入湯料が780円。
見ておくだけにした。近くに公衆浴場がある。そこではいることにした。

松竹新喜劇にいた曽我舎五郎八によく似た受付のおじさんは、
「昨日までは天気が悪かったけど、今日は暑いなあ。」と言った。
「ここらは、もっと涼しいかと思ってきたけど。」と言うと、
「ここは夏は暑いし、冬は寒いので有名なんや。」
「そらまた、なんで。」と聞くと、
「そら、下から湯が湧いたある。」
「なるほど、そしたら冬は暖かいやろう?」
「いかんがな。冬は日がささん。」
「それもそうやなあ。」
と、言ってるところに妻がやってきた。
券売機にはくすり湯と一般の二種類がある。シャンプー、石鹸が使いたければ一般だそうな。
「どっちがええの。」と聞いたら
「そりゃあ、くすり湯やろ。源泉百パーセントや。」
というので、シャンプーはあきらめてくすり湯の方へ。一人380円也。

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くすり湯は入り口は一つで、中で男湯と女湯に分かれている。
他に客は誰もいない。貸し切りみたいなものだ。湯は熱からずぬるからず。
透明だが、硫黄臭がある。開け放した窓から涼しい風が入り、屋根も高く露天気分である。
手足を伸ばし、ゆっくり入り、窓辺で体を冷ましてはまた入ると、二三回もしたら充分。
ひとりで貸し切り気分もいいが、間がもたない。

せっかく汗を流しても、すぐにまた汗になるのが、夏の温泉の厄介なところ。
温泉街の散策はまた涼しい頃にすることにし、車にもどってエアコンをかけ走り出した。
帰りは、新宮によって香梅堂の鈴焼というお菓子を買って帰ることに。
何の変哲もない昔風の菓子なのだが、妻のお気に入りだ。
新宮に入って橋を渡ってすぐと聞いていた。反対側の通りにそれらしき店を発見。
車を止め、妻が歩いて買いに行くものの、何分待っても帰ってこない。

痺れを切らして店の中をのぞいたら、なんと行列ができている。
仕方がないので、店の駐車場に車を停めて待つことしばし。次から次へと車がとまる。
なんで、こんなに客が、と思った。本当にごく普通の昔ながらの味なのだ。
盆の手土産用に買う人が多かったようだが、その人気恐るべし。

少し時間がかかったので、帰りは高速を利用した。大台から伊勢まで割引で半額650円。
確かに高速は速い。もっとも、片側一車線なので、遅い車の後につくとイライラさせられる。
制限時速は70キロなのだ。24年までには紀伊長島までのびるようだが、選挙次第だろう。
民主党が勝ち、高速料金が無料になったら、一車線の道に車が溢れ、渋滞まちがいなしだ。
政治に興味はないが、高速料金無料化が、どんな結果になるのかだけは見とどけたいと思っている。
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by abraxasm | 2009-08-13 14:08 | 日帰り温泉

阿下喜温泉

員弁の方に梅が見頃な梅林公園があることを教えてくれたのは、コペン仲間だった。
一仕事終えて、少しのんびりできる三連休。彼岸の墓参りもすませた中日。
昨日とはうって変わっての上天気となった。
すでにどこまで乗っても千円になった区間もあると聞くが、ここらはどうだかよく知らない。
早朝割引に間に合うように九時前に家を出た。

四日市で高速を下りると、後は田舎道をひた走る。もちろん、オープンである。
スギ花粉のピークは過ぎたが、ヒノキが待っている。鳥打ち帽とサングラスは欠かせない。
風もそれほどなく、オープンには絶好の日和。
いつもは晴れてても閉めている他のオープン仕様の車も幌をたたんでいるのが多かった。

目指す梅林公園は丘の上にあった。シーズン中は入園料が一人五百円いる。
駐車料代わりだと思うことにした。駐車場は広く、どこでも停め放題である。
上から見下ろすと、一面が梅の花盛り、紅梅白梅に混じって黄色く見えるのはサンシュユ。
稗つき節で歌われる例の花だ。

ひと渡り見て回ったらすることがない。
弁当持ちできて、一日のんびりするにはいいところかもしれない。
人間がまだできていないので、きれいな花を見てただ座っていることができない。
早々と退散して、近くにある日帰り温泉を訪ねることにした。

阿下喜温泉は、目と鼻の先にある病院の建設中、地面を掘ったら出てきたという。
アルカリ単純泉である。料金が一人400円というのがうれしい。
もちろん施設はまだ新しく、サウナ、露天風呂も完備している。
泉質は、サラサラすべすべというのではない。どちらかと言えばキシキシした感じか。

食堂には風呂上がりのビールを楽しむ人もいて、
「明日は雨で農作業もできんしのう。」などという話し声が聞こえてくる。
どうやら近所の人の癒しの場となっている模様だ。なにしろ低料金だから。
銭湯並みの料金は、たまたま出て来た湯だからだろうか。

湯冷めの心配もせず、帰りもオープン走行。
あまりの気持ちよさに、風で飛ばされないように帽子を押さえながら眠ってしまった。
事故渋滞の表示が出たので、玉城インターで下り、図書館によって本を受けとり、帰宅。
充実した一日であった。(アルバムに「梅林公園」の写真があります。)
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by abraxasm | 2009-03-21 18:53 | 日帰り温泉

平瀬温泉郷

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平瀬温泉郷は、合掌造りで知られる白川郷から車で15分ほど行ったところにある。
温泉宿が全部あわせて十五、六軒という、ひっそりとした静かな温泉郷である。
源泉は霊峰白山の麓にあり、そこから管で引いてきているそうだ。
温度の調節はしているものの、消毒その他は一切しないかけ流しで、お湯は露天風呂から溢れ出ていた。
無色無臭で、さらっとした手触りはあまり温泉くさくないが、温泉臭の強いのが苦手な人にはお薦めである。
「しらみずの湯」という公営の日帰り入浴施設が古くからある温泉街の裏手にあって、そこを訪れた。
日帰りを謳うには、少し苦しい距離(往復約700キロ)だが、行って帰ってきたのだから仕方がない。

近くの白川郷には、バスツアーの観光客が押し寄せてきていたが、
ツアーのコースから外れた鄙びた温泉郷には、地元の人くらいしか来ないのだろう。湯殿は閑散としていた。
露天風呂も檜風呂も貸し切り状態である。
脱衣所も浴室もこぢんまりした造りで、たくさん来られたらそれはそれで大変だろう。
しかし、露天からの眺めは雄大である。野菜畑の向こうには帰雲山がそそり立っている。
腰まで隠す垣根の前に立って、涼んでいてもめったに人は通らない村はずれ。
リラックスできることは言うまでもない。

ゆっくりお湯に浸かってあがると、夕暮れ時の風が心地よい。
温泉もいいが、夏は暑いからというのが嘘のような気持ちよさだ。
家から持参したノンアルコールのビアテイスト炭酸飲料をぐいと飲み干すと、気分は極楽である。
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by abraxasm | 2008-07-29 13:38 | 日帰り温泉

一志温泉

二年ぶりである。
前にきたとき消毒臭がつよかったのが印象に残っていて、それっきりになっていた。
妻が考えていたのは梅の花を見がてらの温泉行だったのだが、まだ少し早かろうというので、急遽変更した。
日帰り温泉には最近けっこう出かけているので、行き先探しに迷ったあげくが、
一志温泉に決まったのは、最近新しい道ができ、一度走ってみたかったからだ。

まだ途中までしかできていない道をおりたら、一気に田舎道になってしまった。
昼時なのでどこかで食べるつもりだったが、そのまま温泉へ。
さいわい温泉に併設された食堂が営業中だったので、定食を食べることができた。
とろろ定食とちらし寿司定食だったが、どちらも期待以上に美味しかった。

温泉だが、値下げしたのかレンタルのタオル、バスタオルつきで550円だった。
前にきたときとはちがう方にはいった。半円形の浴槽の前に露天風呂があり、洗い場も多い。
お湯はやはり消毒臭を感じるが、つるつるした肌触りは美人の湯系。
サウナはスチームで低温のため、十分以上入っていられるが、
どこまでが汗でどこまでがスチームのせいなのかよくわからないのが難点。

露天風呂は、周りを浴室が囲んでいて見晴らしが利かないのが残念。
浴槽も多く、洗い場も多いのだが、全体的に狭く感じられて気持ちの抜けが感じられないのが惜しい。
脱衣室にはドライヤーの数も多く、ロッカーも広めなので使い勝手がいいだけにもったいない気がする。
距離的には近いので、ローテーションの中に組み入れるだけのポイントは獲得したと思う。
常連のお年寄りが多く子どもが少ないので、浴槽の中でおしっこをされる心配がないのがいい。

隣に図書館があるのも気が利いている。帰りにのぞいたら、なかなかの品揃えであった。
市民でないと貸し出しはできないが、温泉帰りにちょっと一息入れて読書というのも一興だろう。
他の温泉にはない特色ではないか。
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by abraxasm | 2008-02-02 21:15 | 日帰り温泉

やぶっちゃの湯

「やぶっちゃの湯」というのは、伊賀市島ヶ原村にある。
他にもいろんな施設が併設されているが、とりあえずは温泉である。
以前、桜を見に行く途中で、昼食を食べるのに立ち寄ったことがある。
そのとき食べた釜揚げうどんもおいしかったのだが、温泉が気になっていた。
その日は、桜を見にいくという予定があり、温泉に入っている暇がなかった。
いつか行ってみようと思いながら、行く機会がなかった。

ねちがえたのか、朝から妻が背中が痛いといっている。
正月もどこへも行かなかった。年末年始に打ち上げというのがあるかどうかは知らないが、
まあどうでもいい。とにかく本格的な始動を前に、ひと区切りのつもりで温泉に出かけることにした。

年末年始の休みに備えて図書館で借りてきた本にはまって、妻がなかなか腰をあげないので、
出かけたのが昼を過ぎていた。お昼は、やぶっちゃの湯で食べるつもりなので、高速に乗った。
亀山から名阪国道に乗り大内I.Cで降りると島ヶ原はすぐだ。

まずは腹ごしらえ。昼の時間が過ぎたからか、客は私たち二人だけだった。
里山でとれる食材を小皿に十二品目盛った定食が30食限定というのが売りらしい。
一人は、それ。もう一人は「山芋ぶっかけ御膳」という野趣満点の料理にした。
届いた料理を見て燗酒を頼んだ。小皿にのっているのはどう見ても酒肴である。
運転をしているので、飲むのは妻のほうだが。

食事を終えていよいよ温泉である。やぶっちゃの湯は、ナトリウム・炭酸水素塩泉。
さらさらすべすべになるというので「さらすべの湯」を謳っている。
源泉は35.7度で、かけ流しの源泉も用意されている。それ以外は、加熱循環を明記している。
この点正直で好感が持てる。公営であるからかもしれない。男湯と女湯は日替わり交代。
露天風呂とサウナ、泡の吹き出る浴槽と寝湯と、一通り揃っている。

この日は気温が低く、浴室に入ったら一面の湯気で前が見えなかった。
おそるおそる歩いて、まず大浴槽につかる。熱めの湯で、たしかにさらっとしている。
顔にかけると、ピリピリとした感触がある。皮膚がとける感じだ。
隣の源泉に浸かってみる。35.7度は、夏ならともかく冬場では少し冷たく感じる。
けど、長く浸かっているなら、これくらいがちょうどいいのかもしれない。

細長い矩形の露天には半分屋根がついて、半分は本当の露天になっている。
「月待ちの湯」という名がつけてあるが、半分あけてあるのは、月を見るためらしい。
風雅なものだ。隣に二人分の寝湯がある。この寝湯が使い勝手がいい。
手すりや足置きがよく考えられていて、下に滑り落ちる心配がない。
時折り落ちてくる雨粒さえなかったら眠り込んでしまうところだ。

サウナも露天と同じように外に出ているのがいい。熱いサウナから出て、外気に肌をさらす。
冷水槽も外にあるのが本格的だ。これは気持ちいい。
サウナで一緒になった人と話し込んでしまった。植木屋さんで正月から四日通い詰めだという。
そろそろ仕事だと思ったら、雨が降ってきて仕事にならないというので今日も温泉だとか。
話し好きで、つかまってしまってのぼせそうになった。

洗い場は木桶と木の腰掛。ぬめり感のあるのが気になるが、プラスティックよりは上質感がある。
髪を洗ったあとのドライヤーも風量があってよく乾く。全体的に使いやすく作られている。
もう少し近かったら、たびたび来るのだが、という気持ちで温泉を後にした。一人800円。
施設設備、泉質と、名阪国道から来るなら、よく似た時間になるところからも、
大山田村にあるさるびの温泉の好敵手であろう。
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by abraxasm | 2008-01-07 21:49 | 日帰り温泉

熊野の郷

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職場の同僚が面白かったというので、最近隣町にできたばかりの日帰り温泉施設を訪ねた。「熊野の郷」という名前だが、ネットで検索をかけてみると、兵庫県にも同じ名前の温泉施設がある。三重県なら熊野というのも分かるが、兵庫にも熊野はあるのだろうか。

液晶テレビで有名なS社の大工場からちょっと行ったところに看板が出ていた。道路から少し入ったところにあるため、見つけにくいが、駐車場に車を停めると、時代劇のセットに出てくるような門が見えた。玄関ロビーも広く、客を整理するためのカウンターが複数配置されている。

土日と祝日は百円高くて入湯料は950円だった。年会費500円を払うと、百円安くなるというが、単純に料金だけでいえばかなり高い相場だ。そのせいか、祝日だというのに、人の入りはまばらだった。できた当初は混雑していたのだろう。カウンターに並ぶ列を区切る仕切りが所在なげに立っていた。

まずは腹ごしらえ。施設内にある熊野川というレストランで昼食をいただく。メニューは結構豊富で、お酒を飲ませるカウンターまで設置されている。どうも、ただの日帰り温泉ではないらしい。花かご膳というのを注文した。刺身と焼き魚、茶碗蒸しに酒肴めいた一口サイズの小鉢ものが数種。デザート、ご飯と赤だしがついて1500円。妻の松花堂は、茶碗蒸しと刺身が一種少なくて1200円。味は悪くない。特に焼いた鰊が美味かった。

さて、肝心の温泉だが、バリ風と和風の浴場が一週間交替で男湯と女湯に分かれるという。今週は男湯がバリ風だとか。料金後払いのシステムで、受付でロッカー番号入りのリストバンドを手渡される。番号部分をロッカーのキーにかざすと開錠、施錠ができる仕組みである。飲み物等もこれで買えるから、お金を持ち歩く必要がないわけだ。コイン式ロッカーは、後で返って来るにしても百円玉が何個かいるのでわずらわしい。よく取り忘れもあるから、合理的だと思う。

バリ風の温泉というのは、どんなものかと期待したが、屋内の風呂はごく普通。源泉かけ流しの浴槽は、あまり温泉らしい匂いや手触りはないが、しばらくすると肌がぴりつく感じが残ったから何ほどかは温泉成分があるのだろう。成分表示を探したが見つけられなかった。温泉を名乗る以上、義務づけられていると思うのだが。

露天風呂は石を刳りぬいた独り用のものや、ジャグジー風の円形浴槽、寝湯といろいろ揃っていた。面白いのはサウナで、塩が山と積まれ、これで体をこするのだとか。温度は65度と低めだが、しばらくすると汗は出るものだ。汗の出たところで塩をすり込む。なんだか、「注文の多い料理店」にでも来たような変な気分だ。シャワーで塩を流して、露天に戻った。温度が高くないので、長く入っていられるのが気に入った。高音のサウナは十分も入っているとのぼせてしまう。

源泉かけ流しでのんびりしていると、知り合いに出会った。旧交を温めていたため、いつもより長く入っていた。妻が待っているだろうとあわてて出ると、妻は休憩室で眠っていた。ちゃんと籐の枕まで用意されているのは親切だ。

施設設備に金がかかっていて、アカスリやら岩盤浴も別料金でできる。ちょっとしたリゾート気分の味わえる日帰り温泉という付加価値がついての価格設定である。人によって高いと思うかお値打ちと思うかいろいろだろう。あまり混まないところは気に入ったが、泉質の分からないところが気になる。家から近いので、時間のない時に行くには便利だと思った。
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by abraxasm | 2007-11-04 10:25 | 日帰り温泉

阿曽温泉

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土曜日は出勤だったので、大型連休初日は日曜日からということになる。
前日めずらしく飲み会に誘われたこともあって、朝はゆっくり起きた。東の窓の遮光カーテン越しに強い光が差し込んで、連休初日が快晴であることを知る。
珈琲を淹れて、髭を剃り、クロワッサンをかじっていると、妻が起きてきた。ゆっくり珈琲を飲みながら新聞を読み、久しぶりの休日気分に耽る。なにしろ、職場が変わったこともあって、四月の忙しさといったらなかった。ようやく、ひと月が過ぎ、職場の様子も飲み込めてきた。以前の職場と比べ、皆忙しそうに働いているので、さすがにひとり怠けているわけにもいかず、珈琲を飲む間もなく働いていたら自分のペースを見失いかけていた。ここらで一息入れなければならないところだ。

朝から洗車して147をピカピカに磨き上げた。北に走る道は幹線道路につながるため、この時期は混雑する。そんなわけで、GW恒例の南コース。日本の道百選に選ばれた南島線を走って紀伊長島まで。目指すは道の駅「マンボウ」の真鯛のあぶり焼き丼である。

桜の季節ならオープンで走りたい道だが、シャツ一枚でも汗ばむ強い陽差し。エアコンを効かせた147の窓越しに映る新緑は、天麩羅にして食べたいような薄緑の若芽が眼に眩しい。連休を海岸でキャンプしようというのか、横浜から来たキャンピング・カーがのんびり前を走る。無理はしないで着いていったら道を譲ってくれた。

海岸線に沿って延びる九十九折りの坂道から、青空を溶かし込んだような紺碧の海が見える。思惑どおり誰も走らない道を快適に走って紀伊長島に到着。ちょうど昼食時分で心配したが、運良く駐車でき、座席も空いていた。お目当ての真鯛のあぶり焼き丼の食券を買って待つことしばし。運ばれてきた丼を見ると、刺身と焼き魚の中間ほどの白さにあぶられた鯛の切り身が七、八切れ、細切りの海苔を散らした酢飯の上にのって出てきた。山葵醤油に浸して酢飯と一緒に頬張ると、淡泊と思いきや絶妙にあぶられた鯛ならではの旨味が口いっぱいに広がる。ゆっくりと味わうつもりがあっという間に平らげてしまった。あおさ入りの味噌汁と沢庵が付いて800円。これはお値打ちである。

さて、食事をすませるとすることがなくなってしまった。店の前にある熊野灘臨海公園で、一休みしたあと、古里温泉を探しに車を出した。看板どおりに走って着いたところが古里海岸。海水浴にはまだ早い砂浜にはキャンプの支度をしている車が一台停まっているばかり。近くにあった看板には目指す古里温泉を示す矢印があるのだが、よく見ると物置に立てかけてあるだけで、肝心の方角が分からない。海辺の集落だけに道は狭く、どこに続いているかも分からない。今回はパスして、42号線に戻った。

帰りは荷坂峠を越えるルートを取り、八べえさんお薦めの阿曽温泉に寄ってみることにした。阿曽にはいるとそれはすぐ見つかった。廃校になった小学校の木造校舎を再利用したとかで、内部は新しく改装されていたが、兵舎を思わせる素っ気ない造りが昔の小学校の面影を残している。用意していなかったので、タオルを買って入った。

温泉といっても、もとが教室だった訳だから、そんなに広くはない。浴槽は一つきりで洗い場もわずかである。露天があるわけでなし、最近の日帰り温泉の至れり尽くせりぶりから見れば愛想のない造りといえる。それでも、浴槽の前には小学校につき物の桜の木が若葉をつけ、垣根越しに田植え前の水を張った田圃が広がる長閑な風景は、なるほどのんびりしている。限られた人数しか入れないから、浴室内も静かで気が休まることはこの上なし。八べえさんが気に入ったわけも分かるような気がする。桜の時分だったら、湯に浸かったまま花見ができるわけだ。来年の四月にはまた来ようと思った。

保湿クリームを持たずに温泉に入った妻のために、道の駅に隣接するスーパーでクリームを買ったついでに、切らしていたワインも調達し、帰り道を急いだ。丸太小屋を作っていた頃は毎週通った道だが、久しぶりに走るとなんだか懐かしい。花粉の季節もそろそろ終わりだ。テラスで珈琲が飲みたいというリクエストもあることだし、たまには風を入れに行かないといけないな、と思いながらハンドルを握っていた。
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by abraxasm | 2007-04-29 17:58 | 日帰り温泉

覚え書き


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