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歯が折れた

加齢の訪れは歯から来ると、聞いて知ってはいたものの、突然ぽろりと歯がかけると驚く。
予兆は前からあった。定期点検で半年ぶりに歯医者を訪れたとき、
「どうですか?」と聞かれ、「上の前歯のあたりに違和感があります。」と告げたくらいだ。
痛いというのではないが、しびれたような感じがいつまでも去らない。

そのうち、違和感のもとになっている歯がどれかはっきり分かるようになってきた。
「これは痛いですか?」と、言いながら医師が器具で軽く叩いても痛くはない。
「全然痛くありません。」と、言うと、「神経が死んでますね。」と、言われた。
神経を抜いてしまう治療も、麻酔なしでできるのだから完全に死んでいたらしい。

歯が折れたのは、その後しばらくしてからだった。
ちょうど予約のしてあった日に折れるからおかしい。
折れたことを言っても、「ああそうですか」と全然、気にもとめない様子。
神経を抜くと歯が弱るとは聞いたが、こんなに早く折れるとは思わなかった。
神経を抜いたあとを掃除し、ふたをして、かけた部分を一時補正してくれて終わりだ。
最終的にはセラミックをかぶせることになった。十万円の出費になる。
保険の治療では色が変わったり、沈んだりすると説明されたら誰だって考えるだろう。
前歯なのだ。笑ったらいちばん最初に目にとまる。

一時的な補正でもものは食べられるが、ガムやハイチュウを食べるとすぐとれてしまうという。
車の運転中に眠くなると、よくガムを噛んでいたが、早く治さないとガムも噛めない。
いちばんはじめに歯がかけたのは、エジプトで杏を食べたときだ。
今にして思えば、あの時から弱っていたのかも知れない。
今度は日本でよかったということにしておこう。
by abraxasm | 2009-02-16 18:15 | 日記

覚え書き


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