向かい風

自転車通勤もずいぶん慣れてきた。サドル高を上げてもらってから、いっそう快適になったこともある。実は、初めからサドルはもっと高くてもいいと思っていたのだが、専門店が決めてきた高さだからと、一応尊重していたわけだ。本当のところはペダルがいちばん下にきても膝が曲がったままなのが気になった。4センチくらい上げてもらったら、少し膝が曲がるかな、というくらいになった。そのかわり、信号待ちの時は、つま先立ちになるので、少し不安定だ。それくらいはがまんしても、走っているとき楽な方がいい。サドルの低い自転車に乗っている高校生が、ときどきサドルから腰を浮かし、ペダルに足を踏ん張って乗っている姿を見かける。あれは、きっと膝がだるくなっているのだ。

そういえば、僕が高校生のころはドロップハンドルの自転車通学が許されていたのに、最近は前に籠をつけたタイプの自転車しか許されていないようだ。何故なのだろう。みんな膝を曲げたまま、ゆっくり走っているが、あれは体に悪そうな気がする。スピードが出せないから、車も走る道を横一列に広がって何台もの自転車がしゃべりながら走っていたりする。隙間を縫うように毎朝追い越すのだが、後ろから視線が突き刺さるようで、あまり気持ちのいいものではない。

自転車通勤を続けていて弱るものに風(雨の日は乗らないから)がある。追い風を受けて走るのは気持ちいいが、向かい風は辛い。羽織ったシャツが風を孕んで、武田の騎馬軍団がつけていた母衣のようにふくらむ。息をするのも苦しいし、登り坂での向かい風は泣きたくなってくる。

それにもう一つつらいのが空腹感。仕事帰りにどこかに寄って、というタイプではない。昼は軽くすませるのが常で、間食は一切摂らない方だから、帰る頃にはおなかが空ききっている。たいした距離ではないが、家までには何回かの登り坂がある。だらだら坂はなんとかごまかしても、最後の急坂になると腹に力が入らない。自転車は地球環境に対しては省エネかもしれないが、人間のエネルギーはずいぶん消費するものだと分かった。
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by abraxasm | 2007-05-28 19:14 | 自転車

覚え書き


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